50歳投資家の投資実績とポートフォリオ公開|「応援したい未来」への投資【投資日誌 第3週】

目次

はじめに|新首相誕生と、投資家としての静かな期待

10月第4週、日本の政治に新しいリーダーが誕生しました。
高市早苗首相の所信表明演説を視聴し、率直に「ようやくビジョンを語れる首相が現れた」と感じました。

政策の細かい内容以上に印象に残ったのは、首相が語る「未来の日本をどうしていくのか」という明確なビジョンです。
これまでの演説が“説明”や“調整”に終始していた印象があっただけに、久しぶりに「方向性」を感じられるスピーチだったと思います。
実現まではさまざまな課題があると思いますが、「未来を描ける政治」が戻ってきたことに、国民の一人として、そして投資家としても期待を持ちました。

一方で、演説中に響いた野党席からのヤジには正直、不快な思いを抱きました。

賛否や立場の違いは当然ありますが、「日本を良くしたい」と語る首相の第一声をあのように遮るのは残念でした。

議論は大切ですが、礼節を欠いた政治は市場にも不安を与えます。
信頼できるリーダーシップが示されれば、それは政治の安定、ひいては投資環境の安定にもつながると感じます。

そんな思いを持ちながら迎えた10月第4週の相場は、
「政権交代直後の不確実性」と「新政策への期待」が入り交じり、方向感を探る展開となりました。
投資家心理は一時的に慎重になりましたが、長期トレンドは崩れていません
今週も「守りながら伸ばす」戦略を意識し、落ち着いた運用を続けることができました。

この記事を書いた人

おかだ しょうざぶろう(50)
「長期投資」「積立投資」「確信を得るまで分析する」を信条に、ファイナンシャルプランナーの学習を通じて資産形成の本質を探り続けています。
大企業で20年以上、ビジネス開発や人材事業に携わり、多くの上場企業の経営者ともビジネスの場で対峙してきました。
世界一周や海外移住など、人生の夢を実現するために「投資資産のみで1億円」を目指しています。

第2章|今週のポートフォリオ実績【実例公開】

今週(10月25日時点)のポートフォリオは、総評価額が4,031,828円(先週比+103,978円/+2.65%)となりました。
政局の変化により市場全体が一時的に様子見ムードとなる中でも、インデックス系の安定運用がしっかりと支えとなりました。

指標先週(10/18時点)今週(10/25時点)増減
総評価額3,927,850円4,031,828円+103,978円
含み益513,146円614,210円+101,064円
損益率15.03%17.97%+2.94pt

数字だけを見ても好調な1週間でしたが、より重要なのは「資産構造が崩れなかった」という点です。
積立を軸に分散を維持できたことで、政治イベントによる市場変動を穏やかに吸収できました。
まさに「守りながら伸ばす」設計が機能した結果だと感じます。


今週の主な動き(プラス・マイナス寄与)

  • プラス寄与TOP5
    1. eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) +18,748円
    2. セレンディップ(7318) +17,160円
    3. AnyMind(5027) +16,200円
    4. eMAXIS Slim 全世界(オール・カントリー) +13,030円
    5. グリッド(5582) +9,652円

 米国株指数の戻りに加え、個別株ではAnyMindやグリッドといった攻めの銘柄が底堅く推移しました。
 また、セレンディップの反発も寄与度が高く、全体の評価額を押し上げました。

  • マイナス寄与TOP5
    1. SBI・iシェアーズ・ゴールド(為替ヘッジあり) −13,171円
    2. ククレブ(276A) −9,200円
    3. ジャフコ グループ(8595) −2,698円
    4. マテリアルG(156A) −420円
    5. Macbee Planet(7095) −39円

 金ETF(為替ヘッジあり)が調整に入りましたが、他の資産がバランス良くカバーしており、損失は限定的でした。
 いずれも一時的な需給調整の範囲内と見ています。


今週は、政治の転換点という大きなテーマの中でも、焦らずに積立を継続できた週でした。
新政権の政策が市場にどのような形で反映されるのか、引き続き注視していきたいと思います。
短期的なノイズに惑わされず、「信頼できるリーダーシップ」と「長期の成長トレンド」――
その両方を静かに見つめながら、次の投資判断につなげていきます。

第3章|押し目か下落相場か? 自分なりの“見極めどき”

政権が変わった直後というのは、どうしても市場の動きが読みにくくなります。
新しい政策の方向性や財政・社会保障の扱いなど、まだ見えていない部分が多いのも事実です。

私自身は、こうした時期こそ日中はチャートを見すぎないようにしています。
相場を見続けると、どうしても短期的な値動きに引っ張られてしまうからです。
日中は仕事に集中し、夕食のあとに一度だけ、軽く全体の流れを確認する程度にしています。
それくらいの距離感が、今の私にはちょうどいいと感じています。

そうして週を通して見ていると、今の相場はまだ「押し目の範囲内での調整」という印象でした。
焦りや不安よりも、「次にどう動くかを落ち着いて見ておこう」という気持ちの方が強くなっています。


私が今意識している3つのポイント

1️⃣ 指数の位置を冷静に見ること
 日経平均やTOPIXは25日移動平均線のあたりを行き来しており、
 急落というより、呼吸を整えているように見えます。
 出来高も落ち着いており、売られすぎのサインは感じません。

2️⃣ 企業の実態は変わっていないこと
 今回の下げは、業績悪化ではなく政局のニュースが中心です。
 INPEXや電力株など、基盤が強い企業はむしろ安定しています。
 ファンダメンタルズに変化がない限り、私はポジションを崩さない方針です。

3️⃣ 資金が逃げていないこと
 市場が本格的にリスクオフに入ると、金やディフェンシブ銘柄も下がりますが、
 今週はそれらがむしろ下支えとなっていました。
 「資金が逃げ出している」というより、「少し休んでいる」印象です。


投資判断|焦らず「守りながら待つ」

50代になってからは、「焦って動くより、壊さずに守ることの大切さ」を強く意識するようになりました。
若い頃なら“ここで拾う”と動いていたかもしれませんが、今は違います。
次のチャンスを掴むために、待つ勇気を持つ。
それが、今週のような相場で私が一番大切にしていることです。

  • 新規買付はNISAのつみたて投資枠で積立投資しているだけです。
  • 成長株(AnyMindやククレブなど)は“あえて静観”を続けています。
  • 現金比率を維持し、明確な押し目が来たときに動けるよう準備。

結果を急がず、まずは形を崩さないこと。
それが、50歳の私にとっての「押し目の見極め方」です。

第4章|政権交代後の“お金の流れ”を、自分のポートフォリオで感じたこと

政権交代から一週間。
マーケットの数字を追うよりも、自分のポートフォリオの動きを見ているほうが「変化」を実感できます。
専門的なセクター分析というより、自分が持っている銘柄を通して日本の空気を感じる——そんな一週間でした。


エネルギー関連株が静かに息を吹き返している

今週、少しずつ強さを見せたのがエネルギー関連株です。
私はINPEXに加えて、四国電力と九州電力を保有していますが、どれもじわりと底堅く推移しました。

背景にあるのは、高市新政権が掲げる
**「エネルギーの安定供給」や「地方経済の再生」というキーワードです。
この言葉には、表には出ていないけれど、“原発政策の再評価”
が含まれているように感じます。


四国電力と九州電力──原発をめぐる政策と収益の関係

私が保有している四国電力(伊方原発)と九州電力(川内・玄海原発)は、
どちらも原発を持つ電力会社です。
この2社に共通するのは、稼働率の安定がそのまま業績に直結するという点です。

四国電力は伊方3号機が稼働しており、燃料費削減による効果が業績を支えています。
ただ、1基依存の構造なので、再稼働のタイミングが少しずれるだけで損益に影響が出ます。
逆に言えば、高市政権が「原発の安定運転」や「審査・判断の迅速化」を掲げれば、
“止まらない構造”ができることで、利益率の底上げが期待できると思っています。

一方の九州電力は、川内・玄海の4基が稼働しており、
複数基を持つことでリスク分散と収益の平準化が進んでいます。
燃料価格が上がる局面でも、原発稼働が利益のクッションになっており、
政策が追い風になれば配当余力の安定性がさらに高まると見ています。

同じ電力株でも、東京電力や中部電力のように再稼働が進みにくい企業は、
まだ規制や地域事情の壁が残っています。
そう考えると、「実際に動いている原発を持つ地方電力会社」というポジションに、
これから数年の投資妙味があると感じます。


INPEX──“原発回帰”の中でも残るGXの本命

一見すると、「原発回帰」で石油・ガス関連は不利に見えるかもしれません。
でもINPEXを見ていると、むしろエネルギー転換(GX)の中心にいるように思います。
原子力が動いても、LNGやCCS(水素・アンモニア)といった低炭素領域の供給責任は変わりません。

高市政権は「現実的なエネルギーミックス」を掲げており、
再生エネルギーも、原発も、化石燃料も“排除しない”姿勢を取っています。
この現実路線はINPEXにとって追い風です。
同社は既にオーストラリアのCCS事業や水素供給網を進めており、
政策の方向性と完全に整合している
私はこの点を評価して、INPEXは引き続き中長期で保有するつもりです。


トランプ大統領の訪日決定──私の投資スタンスは変わらない

そして今週はもう一つのニュース。
トランプ前大統領の訪日が決定しました。
高市首相との会談では、安全保障や経済協力がテーマになるようです。

この動きを受けて、マーケットでは防衛関連株が注目されています。
三菱重工、川崎重工、IHIといった防衛・航空宇宙関連を中心に、
装備品やセンサーを扱う日本電産、島津製作所、HOYAなども話題に上がっています。
また、AI・半導体などの日米技術協力関連にも資金が入りやすいムードです。

ただ、私はこうした短期的なテーマ株にはあまり関心を持っていません。
もともと長期保有を前提とした投資スタイルなので、
一時的なイベントやニュースで株価が動く銘柄には、あまり惹かれないのだと思います。

それにもう一つ理由があります。
私は防衛・軍需関連株を積極的に応援したいとは思っていません。
社会的に必要な領域だと理解はしていますが、
自分のお金で応援する企業としては、どうしても気持ちが乗りません。
それよりも、エネルギーの安定供給や地域の生活を支えるような企業にこそ価値を感じます。

トランプ訪日で防衛・軍需関連株宇宙関連株が注目を集める中でも、
私はこれまで通り、「自分が納得できる事業をしている企業に長期で投資する」という軸を変えるつもりはありません。
市場が動く時こそ、焦らずに“自分のペース”を保つこと。
それが、今の私にとって一番しっくりくる投資の姿勢です。


「持っている銘柄で日本を見る」投資の面白さ

50代になって改めて思うのは、
マーケット全体を追うよりも、自分のポートフォリオを通して世界を見た方が、
はるかにリアルでわかりやすいということです。

政権が変われば、電力株やエネルギー株が反応し、
国際情勢が動けば、INPEXや為替連動の投信が反応する。
ニュースを“評論”として眺めるより、自分の資産の変化として実感する
その連続が、今の私にとっての投資の醍醐味です。

第5章|自分の“応援したい未来”に投資するということ

今週、高市首相の所信表明を聞きながら、
久しぶりに心が動きました。
政治の話を聞いて“ワクワクした”なんて、いつ以来だろうと思うほどです。

政策の細部よりも、あの明るいトーンと、
「日本の未来をどうつくるか」を自分の言葉で語る姿勢に、
純粋に希望を感じました。
正直、相場よりも政治の方がワクワクした一週間でした。

その一方で、マーケットでは防衛関連株が大きく注目されていました。
でも不思議なことに、私はそこにまったく心が動きませんでした。
成長産業だとわかっていても、株価が上がると知っていても、
「応援したい」とは思えなかったのです。

理由を考えてみると、それは経済の損得ではなく感情でした。
“利益が出るから”ではなく、“自分が共感できるか”。
それが、50歳になった今の投資判断の基準になっていることに気づいたのです。


「自分が信じたい未来を応援する」という感覚に近い。
数字よりも、そこにある“意味”の方が大事になりました。

たとえば、四国電力や九州電力。
地域を支え、暮らしを守る企業を持ち続けることに、
私は安心感を覚えます。
INPEXが次世代エネルギーに挑戦している姿にも、
「日本の未来を支える仕事」として誇りを感じます。

そして、そういう企業を選び、長く持ち続けることが、
結果的に“自分の人生そのものを支える投資”になっている気がします。
株価が上がるか下がるかも大切です。
でも「この企業を応援していて良かった」と思える瞬間が一番嬉しい。


投資は経済行動であると同時に、
自分がどんな価値観を生きるかを映す鏡なのだと思います。
数字の上下ではなく、どんな想いで投資しているか。
それが、50歳になった今の私にとっての“リターン”です。

高市首相の言葉に感じた希望も、
防衛株に心が動かなかった感情も、
どちらも「自分が応援したい未来はどこにあるのか」を
改めて考えさせてくれました。

これからも、焦らず、壊さず、掴む。
そして、自分が応援したい未来にお金を投じる。
それが、50歳からの投資で私が辿り着いたひとつの答えです。

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この記事を書いた人

こんにちは、おかだ しょうざぶろうです。
2008年に入社した大手IT企業で、ビジネス開発や新規事業を担当してきました。数年前には子会社に出向し、教育事業の立ち上げを責任者として担当しました。
それ以前は、IT業界専門の人材サービス企業で人材紹介サービスの新規事業立ち上げに携わり、最終的には人材紹介事業の責任者も務めました。
大学4年生、高校1年生、中学2年生の3人の父親でもあります。
「Journey from 50」では、投資・副業・起業・健康・学び・旅・食・子育てなど、50代からの挑戦をプロセスごとにリアルに発信。結果だけでなく挑戦の過程を共有し、読者の皆さんと一緒に「人生に遅すぎることはない」を体現しながら楽しむことを目指しています。
資格をとる気はありませんがファイナンシャルプランナーの学習を開始しました。

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