はじめに|政局と相場の“綱引き”が続いた1週間
50歳からの投資日誌はシリーズ化して毎週お届けします。
10月第3週の日本株は、政局不安と政策期待の綱引きが続いた。
公明党の離脱を受けて、自民党と日本維新の会による連立協議が本格化。
「規制緩和・地方再生への期待」と「財政・社会保障政策の不透明化」が入り交じり、
投資家心理はややリスクオフへ傾いた。
ただし、海外要因や米中摩擦の影響は限定的。
景気の基調は崩れておらず、政治イベントを消化すれば再び上昇トレンドを取り戻す可能性もある。
そんな中で、今週は“守りながら押し目を待つ”静かな週となった。
第1章|50代投資家の今週のポートフォリオ実績と成績【実例公開】
10月第3週の投資結果は、評価額3,927,850円(前週比−53,513円、−1.34%)。
数字だけ見ればマイナスだが、実態としては「守り切った週」と言える。
政治リスクで市場全体が軟調に推移した中、損益率はむしろ+0.33ポイント改善(+15.03%)。
これは、積立投資の継続と分散設計が効いた証拠だ。
| 指標 | 今週(10/18時点) | 先週(10/11時点) | 増減 | コメント |
|---|---|---|---|---|
| 総評価額 | 3,927,850円 | 3,981,363円 | −53,513円(−1.34%) | 政局リスクによる一時的な調整。損失は限定的。 |
| 含み益 | +513,146円 | +585,771円 | −72,625円 | 含み益減少も、投信積立が下支え。 |
| 損益率 | +15.03% | +14.7% | +0.33pt | 積立効果で微増。構造的には安定。 |
| NISA比率 | 99.6% | 99.7% | 変化なし | 非課税枠を最大活用中。 |
| AnyMind比率 | 15.7% | 15.8% | −0.1pt | 買付停止を継続し、比率を自然に低下。 |
まとめると:
📌 評価額は減っても、損益率が上がっている=構造が健全。
📌 「積立で守り、裁量で伸ばす」設計が機能。
📌 政局で揺れても、長期軸のポートフォリオはブレていない。
つまり今週は、“動かない勇気”が報われた週だった。
焦って動かず、地合いを見極めながら積立を継続したことが、
結果的に資産の安定に直結している。
第2章|今週の値上がり・値下がり銘柄ランキングと分析【ポートフォリオ実績】
今週(10月第3週)は、総評価額 −53,513円(−1.34%)。
成長株が政局不安で調整した一方、ディフェンシブ・インデックス・金ETFが下支えし、
全体の損失を最小限に抑えた。
以下は、先週(10/11時点)との比較による「週間損益ランキング」である。
▶ 今週の値上がり銘柄ランキング【週間プラス寄与TOP5】
| 順位 | 銘柄 | 週間損益(今週−先週) | コメント |
|---|---|---|---|
| ① | SBI・iシェアーズ・ゴールド(為替ヘッジ) | +29,233円 | 政局リスクで“安全資産”に資金流入。円安も追い風。 |
| ② | INPEX(1605) | +12,315円 | 原油市況の持ち直し+エネルギー関連買い戻し。 |
| ③ | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | +9,874円 | 米国株指数が堅調。為替の影響も限定的。 |
| ④ | SOLIZE HD(5871) | +4,710円 | 出来高回復。再び上昇トレンドへ。 |
| ⑤ | 九州電力(9508) | +3,640円 | 電力株に資金回帰。政策関連の思惑も。 |
共通点:
- いずれも「守り・インフラ・指数連動型」の銘柄。
- 政局不安でリスクマネーが流出する中、安定セクターに資金が再循環。
- ゴールドETFの上昇が今週のマイナスを相殺する大きな要因となった。
▶ 今週の値下がり銘柄ランキング【週間マイナス寄与TOP5】
| 順位 | 銘柄 | 週間損益(今週−先週) | コメント |
|---|---|---|---|
| ① | AnyMind(5027) | −36,800円 | 保有株数が多い為、損益額では、大きいが想定内 |
| ② | ククレブ(276A) | −14,220円 | 上昇トレンドの一服。短期資金が抜ける。 |
| ③ | トリドリ(9337) | −8,940円 | 小型グロース全般に売り。積立は停止中。 |
| ④ | Macbee Planet(7095) | −5,600円 | 需給悪化による一時的調整。 |
| ⑤ | Laboro.AI(5586) | −4,300円 | 決算発表前の様子見売り。出来高減。 |
共通点:
- 「成長株・AI・DX関連」が軒並みマイナス。
- 政局による金利政策・規制リスクへの警戒が背景。
- ただし、すべて少額・積立型のため金額インパクトは限定的(損失5千〜3万円台)。
▶ セクター別の週間動向【視覚化ポイント】
| セクター | 平均騰落率 | コメント |
|---|---|---|
| 成長株(グロース) | −2.8% | 利益確定・需給悪化。下落幅は限定的。 |
| 資源・高配当株 | +0.9% | INPEX・電力などが堅調。政策期待。 |
| 投資信託・ETF | +0.7% | 米国株・全世界株ともに堅調維持。 |
| 金(ゴールド) | +2.1% | 政局不安でリスクヘッジ買いが活発。 |
まとめ:
今週の−1.34%は、あくまで「グロース株の軽い調整」。
防御資産が想定通りクッションとなり、資産構造の安定性は維持できている。
「下がっても壊れない」──
これこそ、50代投資のポートフォリオ設計における最大の強みである。
第3章|押し目か下落相場か?今後の投資判断と見極め方【50代投資戦略】
10月第3週の相場を見て、
「ここは押し目なのか? それとも下落相場の入り口なのか?」
—— そう感じた投資家は多いはずだ。
実際、日経平均・TOPIXともに25日移動平均線をやや下回る水準で推移。
明確な上昇トレンドではなくなったが、長期トレンドの崩壊には至っていない。
この微妙な局面こそ、「押し目」と「下落相場」の見極め力が問われるタイミングだ。
▶ 押し目と下落相場の違いを明確にする
| 判断軸 | 押し目(買い場) | 下落相場(警戒) |
|---|---|---|
| トレンド | 長期は上昇継続中 | 高値・安値を切り下げて下降トレンド入り |
| 出来高 | 下落時の出来高は減少 | 下落時に出来高が急増(投げ売り) |
| 指数動向 | 25日線を一時割れ→2〜3日で回復 | 25日・75日線を明確に下抜け、戻せない |
| セクター挙動 | 成長株下落+ディフェンシブ堅調 | すべてのセクターが下落(逃げ場なし) |
| 投資家心理 | 「押し目買い」ムード | 「戻り売り」「逃げ遅れ」ムード |
▶ 現状分析|10月第3週時点は“押し目候補の調整局面”
今の相場はどちらなのか?
結論から言えば、現時点(10月18日時点)は
「押し目“になり得る”調整局面」
であり、まだ「下落相場」と断定するには早い。
理由は3つある。
1️⃣ 指数が限定的な下落にとどまっている
TOPIX・日経平均ともに25日線をわずかに割り込んだ程度。
75日線との乖離は小さく、トレンド転換の確証はない。
2️⃣ 景気・業績要因の悪化ではない
下落要因は政局不安が中心で、ファンダメンタルズに変化は見られない。
企業業績の修正リスクも今のところ限定的。
3️⃣ 金・電力・高配当株など“守りの資産”が崩れていない
市場が本格的なリスクオフに入る場合、ディフェンシブ銘柄も売られるが、
今週はむしろ堅調。投資家がリスクを手放していないことを示している。
▶ 投資判断|“押し目”を見極める3つのシグナル
押し目を買うか、まだ待つか。
この判断をサポートする3つの実践指標を挙げておく。
1️⃣ 指数の反発シグナル
日経平均が25日線を回復し、出来高が増加したタイミングが押し目確定のサイン。
→ 週明け3営業日で反発すれば「押し目買い」再開を検討。
2️⃣ 出来高の減少+長い下ヒゲ
売り圧力が弱まり、下げ止まりを示す典型的チャートパターン。
特にINPEXや電力株に同動が出れば、セクター底打ちの可能性大。
3️⃣ VIX(恐怖指数)と為替の安定
VIXが20以下、ドル円が150円台前半で落ち着けば、
短期リスク要因は解消。リバウンド相場入りが近い。
▶ 50代投資家の戦略|焦らず「守りながら待つ」
50代の投資では、スピードよりも再現性が重要だ。
今のような調整局面では、「無理に拾いに行かない」「資金を温存する」が正解だと思う。
- 新規買付はインデックス・金ETFを中心に少額ずつ。
- 成長株(AnyMind・ククレブ)は“買い増しを我慢する勇気”を持つ。
- 現金比率8〜10%を維持し、次の明確な押し目で動ける余力を残す。
押し目は「早く掴む」ものではなく、
“壊さずに掴めるタイミングまで待つ”ものだ。
🧩 まとめ|押し目を「狙う」のではなく、「待つ」戦略へ
今週の下落は、政局をきっかけとした一時的な調整に過ぎないと考えている。
長期的なトレンドはまだ崩壊しておらず、
むしろ「押し目候補」として注視すべき位置にいると思う。
押し目なのか、下落なのか——
いま最も価値があるのは、“判断を保留する勇気”だ。
焦らず、静かに構える。
守りを固めたまま、次の波を待つ。
それが、50代投資家にとっての最も再現性の高い「押し目戦略」だ。
第4章|政局リスクと資金の流れ|セクター別の変化と注目テーマ【10月第3週】
今週の日本株市場では、政局不安が最も意識された1週間となった。
公明党の離脱、維新との連立協議、国民民主の動向など、
政治再編に関する報道が相次ぎ、投資資金の流れにも明確な変化が見られた。
特に「どの業種に資金が入り、どこから抜けたのか」を把握することは、
次の“押し目候補”を見極めるうえで重要だと感じている。
▶ セクター別動向【10月第3週】
| セクター | 資金流入傾向 | コメント |
|---|---|---|
| 内需・インフラ | 資金流入 | 維新の地方政策期待で地方銀行・建設関連に思惑買い。 |
| ディフェンシブ(電力・医薬) | 資金流入 | 政局不安時の安全資産として再評価。九州電力が堅調。 |
| 資源・エネルギー | 資金流入 | INPEXが上昇。原油価格持ち直しで配当魅力再注目。 |
| 成長株・中小型株 | 資金流出 | 政策不透明感からリスク回避売り。出来高も減少。 |
| 金融・ハイテク | 資金流出 | 政策金利・為替動向に対する慎重姿勢が続く。 |
今週は「守り」に資金が入り、「攻め」から資金が抜けた構図がはっきりした。
特に、高配当・エネルギー・電力といったセクターが全体を支え、
グロース株の下落分を埋めたことが特徴的だった。
▶ 投資家心理の変化と相場構造
- 政治リスクが高まる局面では、「業績・配当・現金フローの安定度」が評価されやすい。
- 投資家の視線は、“一発逆転の成長株”から“安定して配当を得られる株”へとシフト。
- 一方で、インデックス積立・金ETFへの資金流入は続いており、
市場全体がリスクを完全に手放しているわけではない。
この流れを見る限り、リスクオフではなく“守りを固める調整局面”に近い印象を受ける。
政治の方向性が見え始めれば、再び成長株にも買いが戻る可能性があると感じている。
▶ 50代投資家が注目すべき3つのテーマ【筆者の視点】
① 政策による「地方再生」×エネルギー政策の動向
維新が政権入りした場合、地方経済やエネルギー政策に対して
より積極的なスタンスを取る可能性がある。
私自身、四国電力・九州電力を保有しているが、
この2社は「地方インフラ」と「エネルギー供給」の両面で政策の影響を受けやすい。
仮に、自民・維新連立政権が原発再稼働や地方電力網整備を進める方向に舵を切った場合、
中長期的には再評価の余地もあると感じている。
特に地方再生という文脈では、
雇用や地元経済の循環を支える「地域電力会社」の存在感が
もう一度見直される局面が来るかもしれない。
もちろん、エネルギー政策は政治判断や世論に大きく左右されるため、
すぐに業績へ直結するわけではないが、
“地方経済×エネルギー供給”という視点で見れば、
四国電力・九州電力のような企業は引き続きウォッチしておきたいと思っている。
② 「配当と金利」の再評価と保有銘柄の見通し
政策の転換期は、安定配当銘柄が再び評価されやすい時期でもある。
私のポートフォリオでは、INPEXや電力株がそれにあたる。
INPEXは、原油価格や為替の動きに左右されやすい一方、
エネルギー供給の中核企業としての地位は変わらない。
もし、金利上昇が落ち着き、資源価格が一定のレンジで推移するようであれば、
高配当+安定収益を両立する銘柄として再び注目される可能性があると考えている。
また、電力株全般も、政策や燃料価格次第では業績のブレが出るが、
配当を軸に「守りのポジション」として長期的に保有しておく価値は感じている。
いずれも“次の上昇を狙う”よりも、
“下げ局面で資産を守る役割”としての期待が大きい。
③ 「非課税口座(NISA)」での守り運用
ここは従来どおり、
「売らずに薄める」=積立と配分調整でリスクを抑える運用方針を続けたいと思っている。
短期の上げ下げに反応せず、
S&P500やオールカントリー(オルカン)などのインデックス系投信を中心に据える。
そして、電力やINPEXのような安定配当株をNISA成長投資枠で長期保有。
これまでの方針どおり、
- 新規買付は焦らず(地合いを見極める)
- 比率の調整は積立で自然に行う
この2点を意識して、“守りながら待つ”運用を続けたいと考えている。
▶ 来週の注目ポイント【環境認識】
1️⃣ 政局の方向性と政策合意の中身
来週は首班指名選挙を経て、新たな政権構成が明確になる見通し。
自民党と維新がどの範囲で政策協調するのか、特に議員定数削減や地方分権の扱いが焦点になりそうだ。
地方再生や公共投資の方向が定まれば、インフラ・建設・地方銀行などの再評価につながる可能性もある。
また、国民民主党がどのポジションを取るかも注目している。
103万円の壁の引き上げや所得制限緩和といった労働政策をどこまで実現できるかは、
人材サービス・消費関連・教育支援など複数の分野に波及するテーマになり得る。
現時点では、政策協議がどこまで具体化するかを見極めつつ、
相場全体としては引き続き“ディフェンシブ寄りで静観”する構えを保ちたいと考えている。
🏁 まとめ|“学び”と“感動”が交差した一週間
今週は、政局の動きや成長株の調整がありながらも、
全体としては想定より落ち着いた相場展開だった。
大きな波はなかったものの、
資金の流れや政策の方向性が少しずつ見え始め、
次に向けた準備の時間になったように感じている。
焦らず、守りながら思考を整理する。
その積み重ねが、50代からの投資では何より大切なプロセスだと思う。
📘 今週末からの“学び直し”
今週末は、現在の私の投資のバイブル
『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』と
『5年で1億貯める株式投資 給料に手をつけず爆速でお金を増やす4つの投資法』を
参考にして集中投資銘柄探しのための企業分析を開始したいと思う。
絶対に勝てると確信できる銘柄に巡り合えるか今から楽しみだ!
⚾ 今週を彩った“特別な瞬間”
そして今日は、スポーツの世界からも大きな感動があった。
大谷翔平選手が先発投手として7回を完投し、さらにホームランを3本放つという、
まさに“常識を超えた瞬間”を見せてくれた。
ちなみに世界一周中の息子が、ちょうどロサンゼルスに滞在しています。
チケットは高騰していて観戦は叶わなかったようですが、
あの街の空気を感じられるだけでも、
きっと心に残る体験になったのではないかと思う。
そして、私の投資資産1億円計画は、私も「今日の米大リーグ”ドジャースvsブルワーズ”のナ・リーグ優勝決定シリーズ第4戦のような特別瞬間に立ち会いたい」と思うからです。
お金も時間も気にせずに観戦する選択をしたい。

だから50代から「投資」と「副業→起業」を本気で頑張ろうと決めたのです。
🌱 来週に向けて
政治も経済も常に動き続けている。
ただ、こうした時期こそ「守りながら学ぶ」姿勢を大切にしたい。
焦らず、数値の奥にある変化を丁寧に読み取りながら、
来週も、自分のペースでマーケットと向き合っていくつもりだ。


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