50代投資のポートフォリオ実例 “上昇相場に乗っただけの勝ち”を見直して気づいたこと【投資日誌:第1週】

本サイトでは毎週、投資実績を公開していきます。

今年の投資実績を、まずはありのまま公開します。

まだ『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』や
5年で1億貯める株式投資 給料に手をつけず爆速でお金を増やす4つの投資法』を読む“前”の、
いわば我流で試行錯誤してきた段階での結果です。

これからは、『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』や
5年で1億貯める株式投資 給料に手をつけず爆速でお金を増やす4つの投資法
それぞれの“良いところ”や“再現性のある部分”だけを抽出し、
自分のスタイルに組み込んでいく方針です。

では、現時点の成績はどうだったのか?

総評価額:約3,981,363円
含み益:約+585,771円
損益率:約+14.7%

数字だけ見れば悪くはない。むしろ“伸びている”状況です。
しかし、私はこう判断しています。

理由はシンプルです。

✅ 銘柄選定の根拠にムラがある
✅ 一部の値上がりに依存している
✅ リスク管理・撤退基準が不明確
✅ “再現性のある戦略”としてはまだ不十分

だからこそ、ここからは徹底的に分析して、戦略を再構築します。

ただ成功を報告するのではなく、
「現状 → 課題 → 改善プロセス」をすべて公開するスタイルで進めます。
読んで頂く方にとっても、「リアルな過程」がいちばん参考になるはずです。

次の章からは、

👉 銘柄別の損益
👉 セクターの偏り
👉 NISA/特定口座の使い方
👉 今後の戦略仮説とアクション

を、数値に基づいて徹底的に掘り下げます。

1億円を“夢”で終わらせないために。
ここから、本気で分析を始めます。

この記事を書いた人

世界一周や海外移住など、人生の夢を実現するために「投資資産1億円」を目指しています。 「長期」「積立」「確信を得るまで分析する」投資を信条に、 ファイナンシャルプランナーの学習を通じて資産形成の本質を探り続けています。

第1章 全体概況(ポートフォリオの“今”)

目次

1-1. 数字で見る、2025年10月の「いま」

2025年10月時点の総評価額は 3,981,363円
含み益は +585,771円(損益率+14.7%)

投資を始めてから数か月、数字は確実に積み上がりつつある。
ただしこの成果は、単に“地合いに乗れた結果”ではない。
ポートフォリオの構造を見れば、明確な意図と分散設計があることがわかる。

積立型と裁量型の両軸で運用しながら、
下落局面では早めに積立を停止し、損失を限定。
上昇局面ではトレンド銘柄を素早く捉える——。
「攻めと守りを両立させた初期設計」が、今の14.7%を支えている。


1-2. 現在のポートフォリオ構成

カテゴリ主な銘柄構成比コメント
成長株・中小型ククレブ、AnyMind、トリドリ、LaboroAI、propetec約30%値動きのボラは大きいが、伸びるときの勢いも強い。短期成長の主戦場。
資源・高配当・インフラINPEX、SOLIZE HD、九州電力、四国電力約25%配当収益とキャピタルゲインの両面で貢献。NISA中心で長期保有。
ディフェンシブ・製造業科研製薬、大同特殊鋼、マテリアルG約20%景気循環に左右されにくく、安定した基盤を形成。
投資信託・ETF(NISA)eMAXIS Slimシリーズ、SBIゴールドファンド約25%自動積立による“時間分散”が功を奏し、堅調にプラス推移。

→ 成長株でリターンを狙いながら、投信や配当株でリスクを抑える構成。
積立を停止した一部銘柄もあるが、損失は限定的で全体バランスを崩すほどではない。


1-3. 値上がり率ランキング:勢いを掴んだ「攻め」の5銘柄

銘柄損益率損益額コメント
276A ククレブ+116.79%+72,080円2025年最大の成功銘柄。AI×不動産Techテーマで急伸。決算発表(10/14)を控え、再注目。
5527 propetec+23.8%+54,720円テクノロジー×住宅領域の成長株。出来高の増加も追い風。
SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)+20.08%+102,040円金価格上昇+円安局面での守りの勝ち。リスク分散として機能。
1605 INPEX+27.8%+22,981円エネルギー関連の主力。資源高の波をうまく活用。
5027 AnyMind+27.3%+135,000円成長銘柄。業績サプライズで大幅上昇。

共通点:

  • ファンダメンタル(業績)とトレンド(需給)の両方が噛み合った。
  • いずれも積立ではなく裁量タイミング投資で、判断の精度が高かった。
  • 今後も“上昇初動を掴む再現パターン”として活かせる。

1-4. 値下がり率ランキング:損失“率”は大きく見えても“額”は限定的

銘柄損益率評価損額コメント(事実ベース)
4499 Speee−18%約−1,500円前後積立での小口投資。現在は積立停止。損失額は限定的。
5026 トリプルアイズ−39%約−3,700円高値掴みになったが、数量が小さく影響は軽微。積立停止済み。
5586 LaboroAI−17〜18%約−1,700円決算様子見のため、積立を一時停止。損失は数千円規模にとどまる
7095 MacbeeP−16%約−5,400円中長期成長銘柄。保有分も小口で影響は限定的。
5028 セカンドサイト−15%約−800円小額保有。値動きは荒いがリスク管理は十分

共通点(事実ベース):

  • すべて積立型で少額分散投資 → 一部は現在は積立停止済み
  • 評価損率は大きく見えるが、金額はすべて数千円〜1万円未満に収まる。
  • 損失は「許容範囲内の学び」であり、ポート全体への影響はほぼなし。

“率で負けても額で負けない”——このリスク設計こそが、長期投資を続ける土台になっている。

1-5. 損益額ベースで見る「資産貢献トップ5」

銘柄損益額特徴
5027 AnyMind+135,000円最大寄与銘柄。ロットを大きく取った判断が的中。
SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド+102,040円為替ヘッジ付きで安定推移。守りながらリターンを積む。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)+94,110円積立の継続が着実に成果へ。時間分散の強さを体現。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)+77,732円安定型ポートの中心。全世界分散で着実にプラス。
276A ククレブ+72,080円短期2倍超のリターン。戦略的な裁量投資の成功例。

→ “積立で守りながら、裁量で攻める”ポート構成が奏功。

1-6. 自己評価と今後の改善ポイント

現時点での自己評価は 70点
数字上の成果よりも、リスクを制御できている点が最大の強みだと感じている。

現状の強み

  • 損失率が大きく見えても、損失額は小さく抑えられている
  • 投資行動に「やめる勇気(積立停止)」が機能している。
  • 積立+裁量のハイブリッド運用がポート全体の安定を支えている。

今後の課題

  • 損切りルールの徹底(裁量投資でも逆指値を明文化)
  • 含み益を伸ばすルール(トレーリングストップ導入)
  • セクター偏重の調整(成長株偏りの是正)
  • NISA投信の再投資サイクルの定期化(月1 or 四半期)

勝つことよりも、“続けられる形で勝つこと”
その視点が、50代以降の資産形成における最大の武器になる。


1-7. 「率ではなく構造で勝つ」投資へ

今回のポートフォリオを分析してわかったのは、
「率で勝つ」よりも「構造で勝つ」ことの重要性だ。

一部の銘柄が伸び、他の銘柄が沈む——
そのバランスの中で資産全体が増えていく。
この仕組みこそが、長期的な投資の本質だ。

ククレブのように“テーマで跳ねる”瞬間もあれば、
eMAXISやSBIファンドのように“積み重ねで育つ”銘柄もある。
両者が同じポートフォリオの中で機能していることこそが、
いまの結果を生み出している最大の理由だ。

投資は「勝つ」より「壊さない」ほうが難しい。
そして“壊さずに伸ばす”構造を作れたとき、
数字は自然とついてくる。

証券会社口座開設数国内株取引所外国株
取り扱い
米国株
取扱本数
投資信託
取扱本数
つみたて
投資枠
iDeCoIPO実績
(2024年)
ポイント
サービス
SBI証券
公式サイト
14,093,000口座*
(2025年3月末)
東京証券取引所
名古屋証券取引所
福岡証券取引所
札幌証券取引所
9ヵ国5,300以上2,641本281本37本76社Vポイント
Pontaポイント
dポイント
楽天証券
公式サイト
11,930,000口座
(2024年12月末)
東京証券取引所
名古屋証券取引所
6ヵ国4,7242,621本277本36本54社楽天ポイント

第2章 銘柄別の損益(TOP5/WORST5):勝ち筋の抽出と「集中 vs. 積立」の設計

2-0. 本章の前提(事実)

  • 集中投資:現状はAnyMindのみ集中投資
  • それ以外:株・投資信託ともに積立(小口・分散)
  • 損切り:積立は金額影響が小さいため必須ではないが、株安局面には設定を検討
  • 示唆:ククレブは初期に厚く取れていればさらに利益を狙えた。
  • 再現性:AnyMindの上昇は偶然(運)寄与を否定できず、再現性への自信は低い

2-1. 値上がり率TOP5(再整理:ポジションの厚さと再現性)

銘柄ポジション再現性メモ
ククレブ(276A)+116.79%+72,080積立(薄い)テーマ×業績で筋が良い。厚く取れていれば寄与はさらに大きかった。
propetec(5527)+23.8%+54,720積立(薄い)出来高初動を捉えたが厚み不足。再現余地は疑問。
SBIゴールド(H)+20.08%+102,040積立(薄い〜中)リスク分散の効き目を実証。守りで勝てる再現性は高い。
INPEX(1605)+27.8%+22,981積立(薄い)マクロ追随で安定。厚くしすぎない方針が妥当。
AnyMind(5027)+27.3%+135,000集中(厚い)集中の成功例だが、偶然寄与あり→再現性は要検証

要点(事実)

  • 率でNo.1=ククレブだが薄いポジション
  • 額でNo.1=AnyMind厚いポジションゆえの成果。ただし再現性に自信なし。。。
  • 積立群は「伸びてもダメージも小さい」=損益額のブレが小さい

2-2. 値下がり率TOP5(再整理:率は目立つが、額は小さい)

すべて積立(小口)→一部は積立停止評価損は数千円レベルに収まる。

銘柄評価損額事実メモ
Speee−18%約−1,500円前後小口、停止済。影響軽微。
トリプルアイズ−39%約−3,700円小口、停止済。損額は限定。
LaboroAI−17〜18%約−1,700円小口、停止済。決算と需給回復待ち。
MacbeeP−16%約−5,400円小口、停止済。中長期は別途評価。
セカンドサイト−15%約−800円小口。学びのコストで許容可能。

要点(事実)

  • 率の見栄え>額の実害
  • 積立停止により悪化の連鎖が止まっている(資金流出を遮断)。

2-3. 「集中 vs. 積立」の役割分担

積立(投信/株の小口)

  • 目的:資産の土台づくり(安定成長を“時間”で積み上げる)
  • 損切り:原則不要(1ポジションの金額インパクトが小さいため)。
    ただし株安局面の機械的対応は用意しておく(例:主要指数のドローダウン−8〜−10%到達で「新規積立を一時停止/縮小」、再開条件も定義)。
  • 成功条件時間分散+配分維持。インデックス(S&P500/全世界)や金ヘッジ付など、投資信託との相性が良い。

集中(裁量で“厚く”)

  • 目的:ポート全体の**伸びしろ(アルファ)**を狙うエンジン
  • 損切り必須。逆指値**−7%などの機械ルールを常設。
    利確は
    部分利確(+15〜20%で1/2)+トレーリング**で「伸ばして守る」。
  • 成功条件銘柄要件の厳格化 × 初動の捕捉
    (直近四半期の成長維持/ガイダンス維持以上/出来高5日>25日などの定量基準)
    ※AnyMindは**“当たり”の事例だが、同条件を満たさない限り再現は保証しない——次の集中は条件合致時のみ**実行。

第3章 セクター配分と偏りの是正:攻めと守りの「設計図」

3-1. いまの重心と想定リスク(NISA集中=裁量)

  • 集中AnyMind(NISA・裁量で厚め。積立ではない)
  • 積立・小口:ククレブ/propetec/トリドリ/LaboroAI など中小型の一部、INPEX・電力など高配当・インフラ、eMAXIS(S&P500/オルカン)、SBI・iシェアーズ・ゴールド(為替ヘッジあり)
  • 主なリスク
    • NISA内・単銘柄集中(裁量)…売ると枠が戻らないため安易に利確しにくい
    • グロース・中小型の相関…地合い逆風時に一斉下落しやすい
    • 為替…投信/金ヘッジで部分中和

方針:AnyMindの新規買付は抑制し、他のNISAコア(インデックス・金・配当)を増やして“相対的に薄める”。売却は例外条件のみ。


3-2. 目標アロケーション(NISA集中=裁量の前提)

ブロック目標比率代表例役割
コア①:インデックス/全世界(NISA)35%eMAXIS S&P500、オルカン“時間分散”の土台
コア②:高配当/インフラ20%INPEX、電力、SOLIZE などキャッシュフロー源
コア③:金(ヘッジ付)5〜10%SBI・iS・ゴールド(H)株式下落の緩衝材
サテライト①:国内グロース(積立・小口)20〜25%ククレブ、propetec、トリドリ 等“率”の源泉(枠は広げない)
サテライト②:集中枠(単銘柄・裁量)8〜12%上限/銘柄AnyMind(NISA・裁量)伸びしろ(ただし買いは抑制)
現金5〜10%押し目・決算対応

ドリフト・バンド運用

  • 各ブロックが**±5%**以上ズレたら月次で調整。
  • **AnyMind(NISA・裁量)“売らずに薄める”**が基本(=新規買付を止め、他コアを増やす)。
  • 上限目安:総資産に対して8〜12%/NISA内で40%。超過なら新規買付を停止

3-4. 集中枠(AnyMind:NISA・裁量)の安全装置

  • 基本運用
    • 新規買付は抑制/停止(積立ではないため“止める”でOK)
    • 薄め方は「他のNISAコアを追加」「特定口座でヘッジ(現金・金・ディフェンシブ)
  • 例外売却(NISAでも売る条件)
    1. 下方修正やガイダンス後退
    2. 成長KPIの悪化が2四半期継続
    3. 会計・ガバナンス上の重大懸念
    4. 極端な過熱+需給反転サイン(出来高急騰→枯渇、支持割れ 等)
      → 上記該当時は枠消失を許容してでも防御
  • 四半期点検:売上/営業益の伸び、粗利率、解約・失注、回収サイト等をモニターし、**“買い抑制継続 or 標準化(比率縮小)”**を判断。

3-6. NISA/特定口座の再投資順序(裁量NISAを崩さないために)

  • NISA(AnyMind 含む)
    • 原則:売らない
    • 調整手段:AnyMindは新規買付を抑制インデックス/金/配当のNISA買付を増やして相対比率を低下
  • 特定口座
    • 地合いに応じて現金・金・低β・ディフェンシブの比率で全体リスクをコントロール。
    • 集中を新規で行う場合は特定口座で(逆指値・分割利確・トレーリング適用)。

3-7. 具体アクション

AnyMindの比率モニタ

  • 直近値で把握:総資産比 15.78%/NISA内比 15.84%
  • 上限と照合:総資産 8〜12%、NISA内 40%。超過リスクあり→新規買付は停止継続

NISA新規配分の優先順位(当面)

  1. インデックス(S&P500/オルカン)
  2. 金(為替ヘッジあり)
  3. 高配当・インフラ
  • AnyMindは追加しない(“売らずに薄める”方針)。

特定口座でのヘッジ運用

  • 地合い悪化時は、現金・金・ディフェンシブ(電力・インフラ等)を一時的に厚めにしてβを低下。
  • 改善時は段階的に通常配分へ復帰。

例外売却の判定表(NISAでも売る4条件)

  1. 下方修正/ガイダンス後退
  2. 成長KPIの悪化が2四半期継続
  3. 会計・ガバナンスの重大懸念
  4. 過熱+需給反転(出来高急騰→枯渇、主要支持割れ)
    決算ごとにチェックし、該当時のみ売却検討。

週次KPIに追記

  • NISA内・単銘柄比率(AnyMind%)
  • AnyMind新規買付フラグ停止(解除条件:比率が総資産12%以下・NISA内40%以下に復帰)。

第4章 NISA/特定口座の使い分け最適化(2025年版)

4-0. 基本方針

2025年時点で、NISAが全資産のほぼ100%を占めており、
売らずに設計するポートフォリオ運用」が基本軸になる。

その一方で、“勝負株”=成長投資枠が年内は使い切り状態のため、
短期・中期の攻めは特定口座で行う

来年以降も毎年NISA枠を最大限活用しながら、

  • NISA:配分と入金で守りを強化し、売らずに育てる
  • 特定口座:厳格なルールで“勝負”を行い、撤退も自動化する

という「二層構造」で運用する。


4-1. 口座別の役割と戦略

口座役割主な保有運用の基本方針
NISA・つみたて枠長期の資産形成(非課税×積立)S&P500/全世界インデックスなどすでに積立設定済み。止めずに配分で調整。毎年最大枠まで積み上げる。
NISA・成長投資枠(コア)安定成長+配当基盤INPEX/電力/SOLIZEなど原則売らず、安値で厚く・高値で薄く。配当再投資を継続。
NISA・成長投資枠(グロース)長期育成型グロースAnyMind/ククレブ/propetec/トリドリなど追加買付は停止中。他のNISAコアの積立で相対的に薄める
特定口座(タクティカル枠)勝負枠/検証枠今後の成長株(新規候補)短期~中期の勝負場
撤退条件を明文化して「勝負しながら守る」。

4-2. 現状の資産構成(2025年10月時点)

  • 総評価額:3,981,363円
  • NISA評価額:3,966,433円(=99.6%)
  • AnyMind評価額:628,200円
  • 総資産比:15.78% → 年内つみたて枠(56万円)を積み上げると13.8%へ低下見込み
    売らずに薄める戦略が順調に機能中。

4-3. NISAの運用方針(売らずに設計)

● つみたて枠

  • 停止はせず、S&P500/オルカンなどの比率を高める方向で微調整。
  • 既存の設定を維持しながら、グロース系投信よりも指数寄りを厚くする。
  • 年内の残枠(560,000円)は、既に設定済みの積立で自動的に埋まる。

● 成長投資枠(コア)

  • 高配当・インフラ系は長期保有前提
  • 配当を再投資にまわし、時間を味方につける保有戦略を続ける。
  • 株安局面では買い増しで調整し、平均取得単価を引き下げる。

● 成長投資枠(グロース)

  • AnyMind・ククレブ・propetec・トリドリはすべてNISA内。
  • 新規買付は行わず他コア(指数・高配当)の買付比率を上げて相対的に薄める。
  • 例外的に売却するのは以下4条件を満たしたときのみ。
    1. 下方修正/ガイダンス後退
    2. 成長KPIの悪化が2四半期連続
    3. 会計・ガバナンス上の重大懸念
    4. 過熱+需給反転(出来高急騰→枯渇、主要支持線割れ)

4-4. 特定口座の運用方針(年内「勝負株」枠)

● 戦略概要

成長投資枠を使い切った今、年内の勝負は特定口座で実施
ただし、勝負株は“感覚ではなく、条件で選ぶ”。
エントリー前に**「データ×定性」両面でのフィルタリング**を通過した銘柄のみ。

● 勝負株の投資条件(今月中に最終版を策定)

① データによる一次フィルタ

  • 増収増益(直近Q/通期ガイダンス維持以上)
  • 営業CFプラス、ROIC > WACC
  • 出来高5日平均>25日平均(需給の初動)
  • RSI上昇トレンド/52週高値更新圏内

② 定性分析(企業の“中身”)

  • 経営者の資本配分の一貫性・説明力
  • 成長市場の中での“勝てるポジション”
  • ビジネスの再現性(LTV/CAC・リテンション率)
  • 3年後のビジョンと株主還元方針

③ 売買ルール(発注時に自動設定)

  • 分割買付:40%→30%→30%(初動・押し目・確認)
  • 損切り:−8%(逆指値を同時設定)
  • 利確:+20%で1/2、残りはトレーリング(−10%)
  • 時間ストップ:2四半期連続でKPI悪化なら撤退
  • 単銘柄上限:総資産の5〜8%以内

4-5. NISAと特定口座の役割分担(運用設計の軸)

分類売買方針リスク管理成長機会
NISA(つみたて+成長枠コア)売らずに配分・入金で調整配分比率管理(S&P500/高配当中心)世界平均に乗る長期成長
NISA(成長枠グロース)原則ホールド。新規買付停止相対的に薄める(他コアの積立で調整)個別企業の中長期成長
特定口座(勝負株)ルールに基づき売買可逆指値・利確・時間ストップで自動化タイミング型の短中期リターン

4-6. 積立ON/OFFとヘッジ運用

  • 積立停止条件:S&P500 or TOPIX が**−8〜−10%**の下落
    積立は止めず、指数寄り(S&P500/オルカン)の比率を上げる。
  • 再開条件:指数が5週移動平均を回復し、VIXなどの恐怖指標が平常化。
  • ヘッジ:特定口座で現金・金・ディフェンシブ株を厚くし、全体βを下げる。

4-7. 年内のアクションプラン

  1. 特定口座の勝負株フィルタ条件を今月中に確定(上記テンプレをベースに)
  2. つみたて設定の再確認:指数寄せができているか/月額合計にズレがないか
  3. AnyMindほかNISA個別株の追加停止を維持(比率を自然に低下)
  4. 特定口座に現金クッション5〜10%を確保(β調整用)
  5. 四半期ごとに業績チェック表を更新(下方修正/KPI劣化など4条件に照合)

4-8. モニタリングKPI(週次15分/月次30分)

週次

  • 単銘柄NISA比率(AnyMind・ククレブ・propetec・トリドリ)
  • 追加買付フラグ:すべて停止中であることを確認
  • 勝負株(特定口座)の評価損益とアラート状況

月次

  • NISAコア配分(S&P500/オルカン/高配当/金)
  • 総資産に対する単銘柄比率(AnyMind 目標12〜13%)
  • 地合いテンプレの適用履歴(悪化→通常)
  • 勝負株ルール遵守チェック(損切り・トレーリング・時間ストップの実施率)

4-9. 小結:非課税を守り、勝負はルールで制御する

  • NISAは「売らないポートフォリオ」。配分と積立で成長を取りに行く。
  • 勝負は特定口座で、ルールとデータで行う。 感情を排除し、再現性を高める。
  • 来年以降も毎年最大NISA枠を活用し、コア資産を安定的に積み上げながら、
     特定口座での「勝負枠」を条件付きで実行→利益を再びNISAへ還元していく。

「売らない資産」と「動かす資産」を明確に分けることで、
非課税の恩恵を最大化しながら、“勝てるリスク”だけを取りにいく。

🧭 第5章 50代で資産1億円を目指す3つのシナリオ

✅ 共通前提(2025年〜2035年)

項目設定内容
現在の資産約400万円(NISA中心)
年齢50歳スタート
投資期間10年(〜60歳)
NISA活用毎年満額(360万円/年 × 5年=1,800万円)
積立運用リターン年3.5〜7.0%
勝負枠特定口座+一部NISA内グロース枠
勝負株戦略年5回勝負/4敗(−7%)+1勝(+150%)モデル
リスク許容安定>積極 の順で3段階に設定

🟩 シナリオ①:コンサバ(堅実型)

― NISA積立中心で「負けない」資産形成 ―

運用方針

  • NISA満額積立を最優先。
  • 勝負株は**控えめ(年間100万円以下)**で検証的に運用。
  • 特定口座は基本“現金クッション+金”として防御重視。

想定リターン

  • NISA積立平均:年3.5%
  • 勝負枠リターン:年5%未満

年間運用イメージ

積立額(NISA)勝負投資年間総入金想定年利年末資産
2025360万100万460万3.5%480万円
20301,800万500万2,300万3.5%約2,720万円
20351,800万継続勝負少額3,100万3.5%約4,200万円

コメント

  • 生活防衛資金を重視し、退職後の安心資産を優先。
  • 1億円には届かないが、「勝たなくても守れる」安心ルート
  • 配当・分配金を含めれば**実質利回り+4〜5%**も可能。

🟨 シナリオ②:モデレート(標準型)

― 積立×勝負をバランスさせた“両輪運用” ―

運用方針

  • NISA満額積立を5年間継続。
  • 勝負枠は年間200万円程度(NISAグロース+特定口座で分散)。
  • 「年4敗1勝(+150%)」ルールで、再現性を最重視。

想定リターン

  • NISA積立:年 5.0%
  • 勝負枠(期待値):年 +20〜25%
  • 勝負資金全体比率:総資産の 20〜25%

年間運用イメージ

積立(NISA)勝負資金総入金平均年利年末資産
2025360万200万560万5%590万円
20301,800万1,000万2,800万6%約3,700万円
2035継続投資勝負リターン再投資3,600万6%約6,500〜7,000万円

コメント

  • 50代でも最も再現性が高いモデル
  • 勝負株の“当たり年”が2〜3回入れば、60歳時点で7,000万円台
  • **毎年の勝負益(約50〜100万円)**をNISA再投資に回せば加速。

🟥 シナリオ③:アグレッシブ(攻め型)

― 勝負株を戦略的に仕掛け、1億円を超える挑戦 ―

運用方針

  • NISAは満額積立を維持(守りの軸)。
  • 特定口座で年間300〜400万円の勝負資金を展開。
  • 「年5回トレード×1勝+150%、4敗−7%」ルールを徹底。
  • 当たり年の利益(+150〜200万円)を翌年NISA積立に還元

想定リターン

  • NISA積立:年 6.0%
  • 勝負枠平均:年 +25〜30%(期待値)
  • 総合リターン:年7.0〜8.0%

年間運用イメージ

積立(NISA)勝負資金総入金平均年利年末資産
2025360万300万660万7%710万円
20301,800万1,500万3,300万7%約4,650万円
2035継続+再投資勝負枠リターン継続4,800万7%約1億〜1億1,200万円 🎯

コメント

  • 当たり年が年2回出るだけで加速的に複利成長
  • 勝負の撤退ルールを徹底すれば破綻リスクは限定的
  • 50代後半〜60歳前後で1億円を突破する最短シナリオ

🧩 3シナリオ比較まとめ

指標コンサバモデレートアグレッシブ
年間入金額約460万円約560万円約660万円
平均リターン3.5%6.0%7.0〜8.0%
投資スタイル積立メイン積立+勝負積立+勝負集中
勝負株運用額〜100万〜200万〜400万
勝負リターン期待値〜5%+20%+25〜30%
2035年資産見込み約4,200万約6,500〜7,000万約1億円突破

🔑 結論:50代からでも“1億円は戦略で届く”

  • 「積立で守り」「勝負で伸ばす」を明確に分ける。
  • 「勝負株」は数ではなく質(条件フィルタを通過した銘柄だけ)
  • 勝負益の半分をNISA再投資、半分を次の弾薬にする。
  • これを10年間ブレずに継続すれば、
    → コンサバ=4,000万
    → モデレート=7,000万
    アグレッシブ=1億円超
証券会社口座開設数国内株取引所外国株
取り扱い
米国株
取扱本数
投資信託
取扱本数
つみたて
投資枠
iDeCoIPO実績
(2024年)
ポイント
サービス
SBI証券
公式サイト
14,093,000口座*
(2025年3月末)
東京証券取引所
名古屋証券取引所
福岡証券取引所
札幌証券取引所
9ヵ国5,300以上2,641本281本37本76社Vポイント
Pontaポイント
dポイント
楽天証券
公式サイト
11,930,000口座
(2024年12月末)
東京証券取引所
名古屋証券取引所
6ヵ国4,7242,621本277本36本54社楽天ポイント
著:たーちゃん
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この記事を書いた人

こんにちは、おかだ しょうざぶろうです。
2008年に入社した大手IT企業で、ビジネス開発や新規事業を担当してきました。数年前には子会社に出向し、教育事業の立ち上げを責任者として担当しました。
それ以前は、IT業界専門の人材サービス企業で人材紹介サービスの新規事業立ち上げに携わり、最終的には人材紹介事業の責任者も務めました。
大学4年生、高校1年生、中学2年生の3人の父親でもあります。
「Journey from 50」では、投資・副業・起業・健康・学び・旅・食・子育てなど、50代からの挑戦をプロセスごとにリアルに発信。結果だけでなく挑戦の過程を共有し、読者の皆さんと一緒に「人生に遅すぎることはない」を体現しながら楽しむことを目指しています。
資格をとる気はありませんがファイナンシャルプランナーの学習を開始しました。

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